賃貸契約では、入居者とオーナーとの間でさまざまな取り決めをします。
そのため入居中はもちろんのこと、退去時にトラブルとならないようにしっかりと内容を確認しておかなければなりません。
そこで契約時に交付される、重要事項説明書と賃貸借契約書とは何かについて解説します。
賃貸契約時の重要事項説明書と賃貸借契約書とは
賃貸契約では、契約内容の説明や確認のために重要事項説明書と賃貸借契約書を交わします。
重要事項説明書とは
重要事項説明書とは、賃貸契約にあたって重要なポイントが記載された書類です。
主な記載事項は次の通りです。
●物件の詳細・部屋の状態（設備や残置物など）
●物件での禁止事項
●特約事項（敷金の取り扱いなど）
●家賃・更新料（支払い方法や手数料、退去の告知期限など）
重要事項説明書は、契約の成立前に確認します。
通常は対面によって説明されますが、ウェブカメラなどを利用したビデオ通話によるIT重説を取り入れている不動産会社も増えています。
賃貸借契約書とは
賃貸借契約書とは、重要事項説明書の内容に納得したら取り交わす書類です。
重要事項の説明を受けた段階は契約が成立前なので、入居申込の撤回が可能です。
しかし賃貸借契約書に署名・捺印して契約が成立すると、基本的にはキャンセルできません。
契約成立後は解約扱いとなるため、支払い済みの初期費用などが返還されない場合もあります。
賃貸契約時の重要事項説明書と賃貸借契約書でチェックすべきポイント
賃貸契約でトラブルを防ぐため、重要事項説明書と賃貸借契約書でとくに注意したいポイントは次の通りです。
退去と敷金について
賃貸物件を退去するときは、入居時の状態に戻す原状回復をしなければなりません。
しかし普通に暮らしていれば生じるもの（壁紙クロスの日焼けや家具の設置跡など）は、修繕費を入居者が負担する必要はありません。
ただし特約などで、退去時のハウスクリーニング代を負担すると記載されている場合があります。
また敷引きが設定されているかどうかも確認すべきポイントです。
設備について
賃貸物件のエアコンやガスコンロなどは、オーナーの所有物である設備と前住人が残した残置物に分けられます。
部屋にあっても契約書に記載がない場合、残置物の可能性があります。
設備と異なり残置物は、壊れても修理や撤去費用は入居者負担になるケースが少なくありません。
まとめ
賃貸契約をするときに覚えておきたい、重要事項説明書と賃貸借契約書とは何かについて解説しました。
記載内容は複雑で多岐にわたりますが、トラブル防止のためしっかりと確認しておきましょう。
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